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| ランチ宅配を始めた当初は、副校長が宅配生徒たちを組織していた。彼が別の学校の校長になって転勤していってから、生徒たちは自主管理で宅配を順調に進めている。 年に数回モスクワを訪れる私たちに、校長も調理スタッフも、「事前に連絡しないできてちょうだい。いつだってちゃんとやってるから」と、誇らしげに胸をはる。実際、いつも突然訪問することにしている。 1995年3月28日から6日間、10年と11年生の一部がサンクト・ペテルブルクへ旅行した。宅配生徒も報酬の一部を貯金して参加。その旅日記をヤーリクが書き、ワレンチーナがイラストを添えて完成させた(追って写真を掲載)。 右上の写真(追って掲載)は、1994年暮れの光景。生徒たちに、サポーターの島本さんからいただいたシルクスクリーンの日本的な鶴のデザインのカードに、ひとりひとりのお年寄りに宛てて、新年のお祝いのメッセージを書いてもらった。 お年寄りたちには、誕生日、クリスマス、3月8日の婦人の日、復活祭にお菓子や生徒たちの手書きのカードを添えている。今回は和風カードと石鹸や日本製雑貨のプレゼントを届けてもらった。 また、父兄や取引先のつてで学校が入手した食品を添えることもある。たとえば、ビタミンCたっぷりのクリュクバ(クランベリー)が入手できたら、学校の厨房でグラニュー糖を加えてジャムを作り、瓶に詰めて配る。また、あるときはボルゴグラードの上等な蜂蜜を配給した。父兄や先生向けには計り売りだった。 学校にいると、食堂にしょっちゅう子供たちが入ってきて、パンをつまんでいる。校長によると、「朝食を食べずに登校してくる子もいるし、全般にカロリー不足だから」だという。低学年クラスでは、朝10時に教室で菓子パンとお茶の軽食をとる。昼はもちろん下校直前にも、子供たちはなにかを口にほおりこんでいく。 遅配気味とはいえ、この小中学校には、教師の給料と 300人余の生徒たちの昼食代がモスクワ市から支給されている。公立学校では食事を給食コンビナートから買って与えているが、この学校は野菜中心のメニューで、乳製品や乾燥フルーツやナッツ類を使って良質の食事を作っている。実際、この学校のパンは例外的に美味しい。焼きたてが手に入るからだ。 3年前に1食12円で始めたランチ宅配も、今は諸物価高騰で1食1ドルになった。追い討ちをかけるように、1995年8月30日にモスクワ市政令が出て、全学校の給食費支給が75%削減された。普通の公立学校に通う14歳の少年に確かめたところ、「9月から給食は低学年にしか出ていない。中高学年の生徒たちは、弁当を持参したり、家に食べに帰ったり、昼休みは時間を潰して食事なしの子もいる」という。 |
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