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| 都心にあった作業場 |
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上の写真は、アルバート街にほど近い麻薬更生者用の作業場だった部屋。援助衣料や皮のスクラップを使って、スリッパや鞄を製造していた。別室では、リソグラフという印刷機で、小冊子作りのための簡単な印刷や製本を請負っていた。
しかし、都心にいるかぎり、容易に薬物が手に入り、悪い友人に電話で呼び出されるなど誘惑が多く、更生がつまずく。市場では、10ドルほどであらゆる種類の麻薬が手に入る。海外から医療援助で入った使い捨て注射器も市場で売られており、若者たちが幾度も使い回している。
そこで、モスクワ市から北東へ 117キロのガガーリンカ村に、更生施設の建設を始めた。30×40メートル、地下1階地上3階のレンガ造りで、電気は自家発電。昨夏ようやく水がひけたが、水質は悪く泥が混じっている。もっとも、モスクワ市内の水道水も似たようなもの。飲用や料理に使う前に5分以上沸騰させるのが市民の常識。ヤカンの内側に細かい粒子がこびりつく。
冬は深い雪に覆われ、地表も1メートルほど凍結しているため、建設作業はできないし、車も動かない。周りはなだらかな草原で、近くを幹線道路が走ってはいるが、バスはめったにこない。冬はモスクワより気温が10度ほど低く、夏は巨大で獰猛な蚊に悩まされる。
1993年に工事にとりかかり、資材を運ぶ都合もあって、手始めに1キロメートルのアスファルト道路を作った。その費用が当時で3000ドル。その後なにもかもが値上がりし、1994年春時点では残りの1キロに6万6000ドルかかった。施設の収容人数は35名。暖房装置も下水もまだ不十分だ。
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| 奥に建築中の平屋がワークショップ |
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村の人口は、収容施設の精神・身体障害者たちを除くと約30人。ほとんどがひとり暮らしの老人だ。ザゴールスク近くの宇宙産業関連の工場で働いていた人が多い。
しかし今や、地元のウォトカ工場は操業停止、村のコルホーズもまったく機能していない。自宅の家庭菜園や家畜の世話はしても、コルホーズの畑に出て耕す人はもういない。
娯楽も刺激もない村なので、麻薬更生者も作業に専念できる。現在、ワークショップ用の別棟を建設中。半地下の倉庫はジャガイモ備蓄用だ。村の古い教会を復元するのも仕事のひとつ。夏には、一部資金援助をしてくれたイギリスの組織を通じて、各国の専門家や麻薬中毒を克服した若者たちが、見学と建設協力を兼ねて滞在した。
また、昨年夏からパンを焼いて地元で売るようになった。正式に販売するための許可証は今年に入って取得した。 |
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| 現在、7名が暮らしている |
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| 左奥が建設中のワークショップ棟 |
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| パンを焼き、村で売る |
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